「介護職員の処遇改善は2019年10月1日に実施」-今年度の「骨太方針」が閣議決定

6月15日に閣議決定された今年度の「骨太方針」。介護職員の処遇改善について、「消費税率引上げ日の2019年10月1日に合わせて実施する」と記載されています。

そのほかにも、給付の適正化を目的とした居宅介護支援のケアプランの自己負担の検討や軽度者への生活援助サービスの在り方、自己負担の見直しが明言されているほか、以下が盛り込まれています。本件記載内容がすべて実現するわけではなりませんが、おおよその方針を知ることができますので、要確認です。

  • テクノロジーの活用等による医療・介護サービスの生産性の向上
  • ADLの改善等アウトカムに基づく支払いの導入等の推進
  • AIの実装に向けた取組の推進、ケアの内容等のデータを収集・分析するデータベースの構築、ロボット・IoT・AI・センサーの活用
  • 従事者の業務分担の見直し・効率的な配置、介護助手・保育補助者など多様な人材の活用、事業所マネジメントの改革等の推進
  • 介護の経営の大規模化・協働化により人材や資源の有効活用
  • 栄養改善を含め自立支援・重度化防止等に向けた科学的介護の普及推進
  • ケアマネジャーの質の向上の観点から、その業務の在り方の検討
  • 元気で働く意欲のある高齢者を介護・保育等の専門職の周辺業務において育成・雇用する取組を全国展開

また、就労を目的とした新たな在留資格の創設も明記されています。外国人材の活用は必須の状況ですが、介護の人手不足解消につながるか、要注目です。

なお、医療関連では以下に注目したいと思います。

*病床削減
病床のダウンサイジング支援の追加的方策の検討

*医学部定員の減員
将来的な医学部定員の減員に向け、医師養成数の方針を検討

*地域独自の診療報酬
地域独自の診療報酬について、都道府県の判断に資する具体的な活用策の在り方の検討
 
出所;経済財政運営と改革の基本方針 2018~少子高齢化の克服による持続的な成長経路の実現~