大手介護事業者の動向とそのトレンド

大手異業種からの介護事業への参入も増えたことで、3K職場のイメージが強い介護業界のあり方が進化している面も見受けられます。新聞記事を追うことで、ここ数年のトレンドの変化を見ていきます。

 

◆2015年は、採用難を解消するための賃上げ関連の記事がメイン

▽介護大手、相次ぎ賃上げ 深刻な人手不足に対処 報酬改定分に上積みも(日経;2015/3/31)

▽ベネッセやニチイ学館、介護福祉士の賃金上げ (日経;2015/6/7)

▽介護大手ツクイ、パート・バイト再賃上げ 人手不足感強く(日経;2015/8/21)

 

◆2016年以降は、ICTやIoT、AIによる生産性向上、人材難対策の話題が花盛り

▽介護にIT、参入組が新風 損保ジャパンはセンサー導入(日経;2016/2/2)

▽高齢者の転倒、AIで予防 パナソニック系 (日経;2016/12/7)

▽セコム、ウエアラブル端末で高齢者見守り  来夏に新サービス(日経;2016/12/21)

▽介護現場をITで支援、SOMPO系など VRやウエアラブル(日経;2017/3/9)

▽セントケア、介護にAI活用 産業革新機構と新会社(日経;2017/4/14)

▽人手不足の介護の切り札、ITと外国人 (日経;2017/6/9)

▽SOMPOケアメッセージ 老人ホームにAIロボ、徘徊防止 (日経;2017/8/30)

▽ニチイ学館・NEC、「AI介護」で連携 ケアプラン作成を支援(日経;2017/11/10)

 

◆人材確保への取組も、ダイバーシティやジョブローテーション、タスクシフティングなど、大手ならではの打ち手を実施

▽チャーム・ケア 定年職員 給与変えず雇用 介護の人手不足 救世主に(日経;2017/10/17)

▽SOMPOケア、介護職員を相互受け入れ、離職防止ねらう(日経;2017/10/24)

▽介護・保育の人員「基準より手厚く」広がる(日経;2017/10/28)

▽パナソニック、介護事業に「時間制正社員」 人材難で(日経;2017/11/23)

▽ツクイ、新職種を導入 介護負担軽減 (日経;2018/1/10付)

 

2018年以降、どのようなトレンドがキーワードとなるか。引き続き注目です。
また、自社が「大手企業とどのように伍していくのか」「自社の強みは何か」といった事業戦略をしっかり考えること、言い換えると、『経営努力が求められる』時代に突入したといえるでしょう。