令和6年2月からの介護職員処遇改善支援補助金について

令和6年度介護報酬改定により、本年6月から介護職員等の処遇改善制度が大きく変わることになりました。
介護職員処遇改善支援補助金は、その前の本年2月から5月までの期間について介護職員等のさらなる賃金改善を図るための仕組みで、6月以降は新処遇改善加算に引き継がれます。

介護事業所の直近の課題は、この補助金にどう対応するかです。
そこでまずは補助金の概要を押さえ、次回からは、この補助金を受けるためにどんな備えが必要かについて述べていきます。

【介護職員処遇改善支援補助金の概要】

「デフレ完全脱却のための総合経済対策」(令和5年11月2日閣議決定)に基づき、介護職員を対象に、賃上げ効果が継続される取組を行うことを前提として、収入を2%程度(月額平均6,000円相当)引き上げるための措置として、令和6年2月から5月まで「介護職員処遇改善支援補助金」が交付されます。

◎対象期間 令和6年2月~5月分の賃金引上げ分(以降も、別途賃上げ効果が継続される取組みを行う)

◎補助金額 対象介護事業所の介護職員(常勤換算)1人当たり月額平均6,000円の賃金引上げに相当する額。対象サービスごとに介護職員数(常勤換算)に応じて必要な交付率を設定し、各事業所の総報酬にその交付率を乗じた額を支給。

◎取得要件
• 介護職員ベースアップ等支援加算を取得している事業所(令和6年4月から介護職員等ベースアップ等支援加算を取得見込みの事業所も含む)
• 上記かつ、令和6年2・3月分(令和5年度中分)から実際に賃上げを行う事業所
• 賃上げ効果の継続に資するよう、補助額の2/3以上は介護職員等の月額賃金(※)の改善に使用することを要件とする(4月分以降。基本給の引上げに伴う賞与や超過勤務手当等の各種手当への影響を考慮しつつ、就業規則(賃金規程)改正に一定の時間を要することを考慮して、令和6年2・3月分は全額一時金による支給を可能とする。)
※ 「基本給」又は「決まって毎月支払われる手当」

◎対象となる職種
• 介護職員
• 事業所の判断により、介護職員以外の他の職種の処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認める。

◎申請方法 各事業所において、都道府県に介護職員・その他職員の賃金改善額を記載した計画書(※)を提出。
※賃金改善額の総額(対象とする職員全体の額)の記載を求める(職員個々人の賃金改善額の記載は求めない)

◎報告方法 各事業所において、都道府県に賃金改善期間経過後、計画の実績報告書(※)を提出。
※賃金改善額の総額(対象とする職員全体の額)の記載を求める(職員個々人の賃金改善額の記載は求めない)

出所:令和6年2月からの介護職員処遇改善支援補助金について